漢の加彩と唐三彩 |
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出光美術館にて8月の初めから開催されていた「中国の陶俑」に駆け込みで行ってきました。出光美術館で開催される展覧会は日本美術系の渋めのものが多いですが、今回の「陶俑」は全く知らなかったジャンルでした。「陶俑」とう言葉自体もも聞いたことがなかったのですが、古き漢時代からの中国の伝統的な風習を新たに知るとともに、歴史的価値をもった芸術作品を満足いくまで鑑賞することができました。 |
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際だつ個性ー漢時代の陶俑 | ||||
まず第1章は、「陶俑」とは何ぞやということを学びながら、初期の作品を鑑賞していきます。 |
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灰陶加彩騎馬人物 (前漢) |
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緑釉楼閣 (後漢) 当時の豪族の館の角にあった望楼を兼ねた塔を形づくったもの。高さ150cmと、副葬品としてはかなりの大きさで迫力があります。間近で見ると、塔の各階に弓をつがえた兵士や鳥などがこちらを覗いています。見張りをしている兵士は、弓の形が楽器に見えて楽士さんかと思ったぐらいの平和的な雰囲気でした。また、塔はまっすぐなんだか、ちょっと傾いているかの微妙な精巧度で、そこがまた素朴なかんじを醸し出していて、見飽きなかったです。 |
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洗練されたやきもの ―俑の周辺の副葬器物 このコーナーでは様々な壺がメインで展示されていましたが、特に関心を持ったのが、三体展示されていた「神将像」でした。筋骨隆々として、多彩な飾りのついた甲冑をつけ、勇ましい形相をしています。解説では「四天王に通じる形象」だと記されていましたが、ちょうど日本の「仁王様」のようなイメージです。 |
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苛酷な時代の形象 ―南北朝~隋時代の陶俑 | ||
漢の滅亡(220年)から三国時代や五胡十六国時代などを経て隋の統一(581年)までの間は、分裂と戦乱の時代でした。贅沢な副葬品を大量に準備する経済的な余裕がなく、この期間に作られた「陶俑」は小型なものが主流になります。その中で、比較的大きな墳墓が作られ、陶俑の制作が活発だったのは、北魏の支配にあった華北地方だったとか。 |
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褐釉駱駝俑 (隋代) | ||
写実的形象 ―唐時代の人物俑 | ||||
灰陶楽人 (唐代) 藍釉男子 一対 (唐代) |
そして、いよいよ陶俑の全盛期にあたる唐の時代です。 |
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灰陶加彩楽人 6体 (唐代) | ||||
白釉牛・灰陶加彩牛車 (唐代) | ||||
シルクロード交流の記憶ー唐時代の駱駝・馬 | |||
今回の展覧会で最も印象に残ったのは、このコーナーです。大きくて堂々とした駱駝や馬の焼き物の素晴らしさに惚れ惚れとしてしまいました。 |
「三彩馬」 (唐代) 「三彩駱駝」 (唐代) |
「三彩駱駝人物」 (唐代) |
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※2つの三彩駱駝は高さ80cm前後。 |
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洗練されたやきもの ―俑の周辺の副葬器物 | |||
緑褐釉獣首飾八角杯 (唐代) |
最後のコーナーでは多彩な陶磁器が数多く展示されていました。出品リストをみても、万年壺、鍑、三足盤、水注、長頸瓶、龍耳瓶、双耳壺、奩、盒など様々な名前のついた形状の陶磁器が並んでいました。難しくて読めないものがたくさん、、、!どれもみんな個性的なシルエットで、取っ手や注ぎ口が龍の形になっているなど装飾的で凝った造詣になっています。 |
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三彩貼花騎馬人物文水注 (唐代)→ | |||
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※鑑賞日:9月4日/公開更新日:9月9日~11日 |
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