ミラベル宮殿 Schloss Mirabell ミラベル庭園全景

 映画「サウンド・オブ・ミュージック」にも登場するミラベル宮殿は、ザルツァッハ川の右岸にあり、ホーエンザルツブルク城をバックに旧市街を見渡せる絶好の場所にあります。
 
 この宮殿は、1606年に大司教ヴォルフ・ディートリヒが愛人と子供たちのために建てたもので、最初は愛人サロメ・アルトの名前をとって「アルトナウ宮殿」と呼ばれていました。この宮殿が女性らしい趣を漂わせているのは、このような経緯があるからでしょうか、、、。 しかし、大司教といえども聖職者。当時の大司教は絶大な権力を握っていましたが、さすがに愛人のための宮殿建築には非難が集まったそうです。「ミラベル宮殿」の名は、後継者の大司教シティカスが改名したもので、「美しい眺め」という意味です。

 1721年には6年がかりの大改造に着手しましたが、90年後に大火災が起こり大部分を焼失し、その後、再建されました。宮殿は、現在、市長をはじめとする行政オフィスとして使用されています。
 宮殿の2階にある「大理石の間」は、モーツァルトも演奏したことのある由緒ある大広間ですが、ここでは毎日のように演奏会が実施されており、モーツァルトの生きた時代に想いを馳せながら美しい音楽を堪能することができます♪

ミラベル宮殿 ミラベル庭園の像
ミラベル庭園 は、著名なバロック建築家フィッシャー・フォン・エアララッハの設計で、神話と伝説を題材にしています。
 庭園の中央には「ペガサスの泉」があり、空気・大地・火・水を表す4つの像が囲んでいます。北側の門の両側にはユニコーンの像が座っているほか、庭園内にはギリシアとローマの神々の像が並んでいます。
ペガサスの泉 ★バロック博物館★

ミラベル宮殿の庭園に面してある小さな美術館。教会や宮殿を飾るバロック絵画や装飾の制作の過程がわかるように、スケッチや下絵、彫刻の習作・模型などが、展示されている。